食べることこそ被災地復興の力!――能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県では、今も避難所や車中泊などで2万人を超える被災者の方々が避難生活を余儀なくされています。AAR Japan[難民を助ける会]は発生直後に開始した避難所の炊き出しに加え、被災住民自身による炊き出しの支援、児童養護施設や外国人居住者への食材提供などを通じて、困難に立ち向かう皆さんをサポートしています。
石川県輪島市のフレンチレストラン『ラトリエ ドゥ ノト』のシェフ池端隼也さんと有志の皆さんによる炊き出しには、連日多くの被災住民の方々が訪れています。AARはこの取り組みを支えるために、炊き出しの人件費をサポート。冷え込みが厳しかった2月16日のランチは、何種類もの野菜とキノコ、豚肉を煮込んだ「野菜たっぷりシチュー」と炊き立てご飯です。
ご近所の皆さんだけでなく、廃棄する家具を軽トラックで運ぶ途中のご夫婦、地元農協や復旧支援の諸団体などの関係者が次々に立ち寄り、「元気にしている?」「大丈夫、ありがとね!」と言葉を交わしながら料理を受け取っていました。
AARは同県穴水町の児童養護施設「あすなろ学園」には、レタスや小松菜、ブロッコリーなどの野菜、ソーセージやハムなどの加工肉食品を届けました。ここでは22人の子どもたちに一日3食を提供しており、調理担当者は「新鮮な野菜をいただいて、早速サラダにして食べさせてあげたいと思います」。この地域は未だ水道が復旧しておらず、職員の皆さんは苦労しながら子どもたちの日々の成長をサポートしています。
インドネシア実習生に母国の食材
能登半島北東部に位置する能登町小木漁港では、断水のために漁船に欠かせない製氷ができず、ほとんど出漁できない苦しい状況が続いています。漁協に隣接した宿舎では、カニやエビ、イカ漁に従事するインドネシア人の漁業技能実習生28人(いずれも20代男性)が自炊生活を送っていますが、震災後は待機状態にあります。遠くまで買い出しに行けないため、「食材や生活用品が入手しにくくて困っている」との声を受けて、AARはコメや野菜、卵、クーラーボックス、灯油などを届けました。
かつてジャカルタ駐在経験があるAAR職員がインドネシアで人気のインスタント麺、コーヒー、調味料などを持って宿舎を訪問。在日2年になる同国東部フローレス島出身のヤコブさん(22歳)は「みんなが大好きなインドネシアの味です。私たちのために遠くから持って来てくれて、テレマカシ・バニャック!(本当にありがとう)」と日本語とインドネシア語を交えて笑顔で話しました。また、「水道が使えず飲み水も不足している」とのことで、ペットボトル入りの水を提供しました。
被災地では厳しい状況が続く中、被災住民の皆さんは互いに助け合って難局を乗り越えようとしています。AARの能登半島地震被災者支援へのご協力をよろしくお願い申し上げます。
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