AAR Japan[難民を助ける会]は3月31日、トークベント「サヘル・ローズさんが出会った『ウガンダ・難民キャンプの子どもたち』」をモンベル御徒町店4階サロン(東京都台東区)で開催し、会場・オンライン合わせて117人の皆さんにご参加いただきました。
俳優のサヘル・ローズさんは2月、コンゴ民主共和国やスーダンからの難民の子どもたちに会うために、AARが活動するウガンダ西部のチャングワリ難民居住地を訪問しました。サヘルさんは「難民居住地もその周辺地域も思った以上に貧しく、靴を履かずに学校に来ている子どもが多くてとても驚きました。でも、彼らの目は学びたいという思いで輝いていた。その思いを支えるのは大人の役目だと痛感しました」と語りました。
ウガンダに逃れてきた難民の子どもたちは、内戦によって肉親を失ったり、大けがを負ったりするなどして、心と身体に深い傷を負っています。避難先の難民居住地では深刻な貧困に苦しみ、彼らの多くは小学校から中高等教育へ進学できずに未来を奪われています。サヘルさんは「私がウガンダを訪問すると話すと、『今なぜウガンダなの?』と聞かれました。確かに今の日本では、ウクライナやガザについては報道されても、アフリカの難民問題はほとんど報道されない。でも、全てが「今」なのです。世界中で起こる紛争や人道危機に優先度をつけて、アフリカの難民問題に無関心だった私たちの態度こそが、難民居住地に暮らす難民の子どもたちの窮状をもたらしているのではないでしょうか。私自身もウガンダの子どもたちのことを何も知らずに来たひとりなのだと反省しました」と語りかけました。
イラン出身のサヘルさん自身も、イラン・イラク戦争(1980~88年)で戦災孤児になり、過酷な経験をしました。自分の原点を見失わないようにと世界中を飛び回り、同じように厳しい境遇にある子どもたちを支援しているサヘルさんの言葉は、心に強く迫るものがありました。
参加者からは「難民の子どもたちの具体的な様子を聞くことができて、とても有意義でした」「サヘルさんが出会った難民の子どもの今後を知りたい」など多数のコメントが寄せられました。
ウガンダの子どもたちに文房具を届けるためにAARが実施中の「チャリティチョコレート・キャンペーン」を4月21日まで延長いたします。チョコレート1箱あたり100円の純益が支援に充てられます。この機会にどうぞご協力ください。
今回のイベントは、株式会社モンベル(本社:大阪市/辰野岳史・代表取締役会長)、サヘルさんが所属する株式会社エクセリング(本社:東京都/木谷真規・代表取締役)の協力で開催されました。両社およびご来場の皆さまに心より御礼申し上げます。