活動レポート Report

能登半島地震「被災地支援の課題」を報告しました

2024年7月1日

AAR Japan[難民を助ける会]は6月29日、日本青年館ホテル(東京都新宿区)で開催した2024年度通常総会に合わせて、発生半年を迎える能登半島地震の被災地支援の報告会「被災地支援の課題:能登半島地震の経験から」を開き、会場・オンライン合わせて150人を超える皆さまにご参加いただきました。

AAR職員が2名壇上でマイクを持ち話している

AARのこれまでの活動と今後の課題について報告するAAR国内災害チームの堀尾麗華(左)と生田目充(右)

報告会では、震災発生以来、現地で支援活動に取り組んできたAAR国内災害チームの堀尾麗華、生田目充が半年間の支援実績と課題を説明。発生直後だけでなく現在も断水が続く地域があり、今も炊き出しや「お風呂カー」の移動入浴サービスなどのニーズがあることを報告しました。

生田目は「被災者は広域避難から徐々に戻っているが、仮設住宅に入居したものの、家具や家電を自費で買い直さざるを得なかったり、損壊家屋の公費解体がなかなか進まず次の住まいの計画を立てられなかったり、被害認定が準半壊・一部損壊のため仮設住宅に入れなかったりと、生活再建に悩む方々が多い」と現状をお話ししました。

また、支援から取り残される被災者をなくすために、AARが重視する災害時の障がい者支援に加え、能登地域3市3町で暮らす漁業の技能実習生など約1,600人の外国人居住者へのサポートの重要性も強調されました。

これまでさまざまな緊急支援に携わってきた経験から、生田目は、誰一人取り残さないための災害対応を行うには、民民・官民の連携が不可欠であること、また地元のキーパーソンとのネットワークが要となり、迅速な支援に繋がると強調しました。今後は南海トラフや首都圏直下型地震も想定されるため、連携方法を明確化し被害を軽減していきたい、また、自らも被災しながら被災者のために労苦をいとわず日々活動する地域の方々と協働し、能登のより良い復興のため支援を継続していきたいと話し、報告を終えました。

報告会場に多くの参加者が着席している。一人が立ってマイクを持ち、その話に参加者が耳を傾けている

参加者からさまざまな質問やコメントがあった報告会​

報告会にご参加いただいた皆さまに心より御礼申し上げます。引き続き、能登半島地震をはじめとするAARの被災者支援へのご理解・ご協力をよろしくお願い申し上げます。

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