活動レポート Report

仮設住宅「やわやわ喫茶」オープン:能登半島地震

2024年9月18日

能登半島地震で大きな被害を受けた石川県志賀町では、順次建設された仮設住宅への新規入居が進んでいます。AAR Japan[難民を助ける会]は生活家電の提供に加え、新たな支援として、仮設住宅の集会所で交流サロン「やわやわ喫茶」を始めました。「やわやわ」とは石川県の方言で「ゆっくり」「無理せずに」という意味。入居者の皆さんの交流促進の一助になることを目的に、「ゆっくり生活再建を進めていこう」という思いが込められています。

仮設入居者と話すAAR小田

「やわやわ喫茶」で仮設入居者の女性と談笑するAAR職員の小田隆子=石川県志賀町とぎ第二団地内集会所で2024年9月11日

「しか第一団地」「とぎ第二団地」集会所でそれぞれ初開催された交流サロンには、計15人の入居者の皆さんが参加。AAR職員のほか、志賀町の依頼でヘルスサポートを担当する保健師の中野真理恵さん(一般社団法人コミュニティヘルス研究機構)、自身も入居者で世話役の地元・宗泉寺の田村慈雲住職も加わりました。

お茶とお菓子が用意された「やわやわ喫茶」では、くつろいだ雰囲気の中、AAR職員が「この先、災害公営住宅に移るか、息子の家に引っ越すか、高齢者施設に入るか迷っている」「買い物が不便なので移動スーパーがほしい」「残してきたペットのことが心配」など、皆さんの心配ごと・困りごとを伺いました。

参加者の相談に乗るAAR生田目

避難生活の困りごとを聞くAAR職員の生田目充=石川県志賀町とぎ第二団地内集会所

10年間介護してきた寝たきりの夫を震災後に失った女性は「仮設住宅の入居者同士、こうして新たな交流を深めることが日々の支えとなっています」。農家の女性は、仮設住宅から畑に通って白菜やキャベツなどの栽培を続けており、「今でも地震が起きる前の畑の夢を見ることがあるよ」と話しました。

保健師に血圧測定される住民

血圧測定をする保健師の中野真理絵さん。サロンでは健康相談も受け付ける

「やわやわ喫茶」は志賀町内8カ所の集会所や隣接する公民館で定期的に開催していく予定で、このサロンを通じて交流の輪が広がることを願っています。AARは被災地のニーズをくみ取り、被災者の皆さんの生活再建に寄り添う支援活動を続けてまいります。

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