
倒壊した僧院の前で食料と水を僧侶に手渡す現地協力団体職員=ミャンマー中部ザガイン市で2025年4月4日
ミャンマー中部で3月28日に発生した地震から1週間余りが経ちました。震源地のザガイン地域の被害はとりわけ甚大ですが、道路や橋などが崩壊し、多くの交通インフラが遮断されたため支援活動が遅れています。AAR Japan[難民を助ける会]ヤンゴン事務所は現地協力団体を通じて、ザガイン市内で物資配付を開始するとともに、東京から派遣した緊急支援チームも、6日にミャンマーに到着しました。

ザガイン市内では多くの建物が倒壊しています。病床数200床のザガイン公立病院も病棟が崩れる恐れがあるため、屋外の敷地にベッドを移動させ、入院患者や負傷した被災者を治療しています。AARと現地協力団体は4日、同病院の患者とその家族に食料を配付しました。

病棟は倒壊の恐れがあるために病院の敷地に置かれたベッドに横たわる患者=ミャンマー中部ザガイン市のサガイン公立病院で2025年4月5日
治療を受けていた被災者のひとりは、「ここでは食べ物や飲み物があるのでありがたいが、薬代が高くて経済的に困っている。帰宅しようにも家が壊れていて、修理したいがおカネもありません」と悲嘆にくれていました。

屋外に移動したベッドで治療を受ける被災者に食料を配付する現地協力団体職員
患者のベッドを日差しや暑さから守るために、近隣の商店から傘が無償提供されていますが、他方で被災地は5日から大雨と強風に見舞われ、被害の拡大が懸念されます。
ミャンマー地震の被害は未だに全容が把握されていません。同国に入ったAARの緊急支援チームは現地団体とともに支援を本格化します。AARのミャンマー地震緊急支援へのご協力をよろしくお願い申し上げます。
※安全上写真の一部を加工しています。