活動レポート Report

障がい者や高齢者などにテントを配付:カンボジア国内避難民緊急支援

2025年12月26日

タイ・カンボジア国境で軍事衝突が激化してから2週間以上が経過した現在も戦闘は収束しておらず、多くの人々が避難生活を強いられています。AAR Japan[難民を助ける会]は長年活動するカンボジア側で、国内避難民への緊急支援を実施しています。

シートの上に父親と娘が寄り添うように座っている

避難所のシートの上で座って過ごす親子=コッコン州の避難所で2025年12月25日

AARが活動を行うカンボジア南西のコッコン州には、12月22日時点で433世帯、1,463名の人々が避難しています。AARの日本人駐在員と現地スタッフが12月18日から20日にかけて行った物資配付の際、屋外にシートを敷いて過ごしている家族や、避難所の床に直接寝ている高齢者の姿が目立ちました。屋外では蚊に刺されて病気になる危険もあり、AARは25日、コッコン州の避難所などで92世帯にテントを配付しました。特に、障がい者や高齢者、妊婦、乳児がいる世帯を中心に届けました。

椅子に座って話す女性を人々が囲んで話を聞いている

避難当時の様子を話すセンさん(紫色の服の女性)

センさん(60歳、女性)は、タイとカンボジアの国境付近にある自宅からコッコン州の避難所に逃れてきました。「13日の深夜に大きな爆撃音が聞こえ、すぐに家を出て避難しました。今は4世帯16人で、ここで暮らしています。息子たちが工場で働いて家族の生活を支えてくれていましたが、今回の紛争で仕事を失いました。これから先どうなるのか、毎日不安で仕方ありません」と険しい表情で話します。

センさんが紛争による避難生活を送るのは、今回で4回目だと言います。「最初の3回は子どもの頃でした。この歳になってまた同じことが起こるとは思いませんでした。孫たちの姿を見ていると、自分が子どもだった頃の経験を思い出して、同じような辛い思いをしていると思うと、心が痛みます。決してあってはならないことだと強く感じています」。

夫婦の隣で男性が話を聞きながらメモを取っている

パイさん、ナムさん夫婦に話を聞くAAR荒井大地(左)

妻のパイさん(66歳)とともに避難所に逃れてきたナムさん(64歳)は、右足切断の障がいがあります。「若い頃は軍人として働いていて、1988年に地雷を踏んで右足を失いました。今はとにかく辛抱強く耐えるしかないと思っています。それでも、孫の将来のことを考えると、教育がどうなるのかなど心配ばかりです」。

避難している人々は「これから先どうなるのか心配。早く戦闘が終わってほしい」と口を揃えて話します。AARが活動するコッコン州には国連や支援団体からの支援がほとんど届いておらず、AARは時間の経過とともに変わるニーズに即した支援を続けていきます。AARのカンボジア国内避難民緊急支援へのご協力を、よろしくお願い申し上げます。

男性がテントを手渡している

AARからテントを受け取った家族

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