活動レポート Report

ウクライナの地雷対策に向けた準備開始:英国のNGOと連携

2022年7月1日

AAR Japan[難民を助ける会]は、ロシアの軍事侵攻が続くウクライナで、地雷除去および地雷回避教育などの支援事業の準備を開始しました。地雷対策を専門とする英国のNGOヘイロー・トラスト(THE HALO TRUST)と協議を行い、現地情報を収集したうえで、具体的な支援方法を検討します。

男性が防護服を着てしゃがんでいる 手にはハサミを持っている

ヘイロー・トラストによる地雷除去作業。写真はいずれもヘイロー・トラスト提供=2022年6月

ヘイロー・トラストは現在、約250人のスタッフがウクライナの首都キーウ(キエフ)郊外のブチャ、マカリフなどで地雷・不発弾の処理にあたっています。ロシア軍は耕作地や道路沿いに多数の地雷を埋設しており、農作業に従事する住民を危険にさらしています。

ヘイローの関係者は「農業トラクターが対戦車地雷を踏んで爆発する事故が発生し、農作業を妨げている。」と話します。また、道路に埋設された対戦車地雷は、生活物資や医療品の運搬、避難民の移動の大きな障害となっています。

多数の爆発性戦争残存物も地雷と同様の危険があります。今回のロシアの軍事侵攻では様々な種類の武器弾薬が使用されており、ロケットやミサイルが多く残されています。

畑に傾いたトラクターが置かれている

地雷を踏んで畑の中に放置されたトラクター

2014年以降、ウクライナ政府軍と親ロシア武装勢力の戦闘で、多くの地雷が埋設されました。ヘイロー・トラストは2015年からウクライナ国内で地雷除去活動を展開してきましたが、2021年にも民間人の犠牲者110人(うち死者25人)が発生しています。今回の軍事侵攻で地雷除去活動は一時中断を余儀なくされましたが、活動を再開しました。

ヘイロー・トラストとAARは1996年以降、資金提供や知見の共有を通じて協力関係を築いてきました。AARはこれまでの経験を生かし、ウクライナの地雷・不発弾対策に貢献してまいります。皆さまのご支援をよろしくお願い申し上げます。

ウクライナの地雷問題についての解説記事はこちら

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