活動レポート
忘れられたロヒンギャ難民の今:大量流入から7年
2024年8月7日
バングラデシュはイスラム教徒が9割を占める南アジアの国です。
経済成長が急速に進む一方で格差は拡大し、多くの貧困層が取り残されています。
1978年以降、隣国ミャンマーから逃れてきたロヒンギャ難民を受け入れ、
その数は累計100万人とも言われています。
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面積 | 14万7千平方キロメートル(日本の約4割、バングラデシュ政府) |
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人口 | 1億7,119万人(2022年、世界銀行) |
首都 | ダッカ |
民族 | ベンガル人が大部分を占める。ミャンマーとの国境沿いのチッタゴン丘陵地帯には、チャクマ族等を中心とした仏教徒系少数民族が居住。 |
言語 | ベンガル語(国語)、成人(15歳以上)識字率:77.7%(2022年、バングラデシュ統計局) |
宗教 | イスラム教徒91%、その他(ヒンズー教徒、仏教徒、キリスト教徒)9%(2022年、バングラデシュ統計局) |
※出典:外務省ホームページ
隣国ミャンマーから逃れてきたロヒンギャ難民は、帰還の見通しが立たないなか厳しい生活を強いられています。世界最大といわれる難民キャンプでは、水道、電気などのインフラが十分に整備されていません。子どもたちが教育を受ける機会が限られているほか、児童婚、人身売買、家庭内で夫から暴力を受けるといったジェンダーに基づく暴力などの問題が深刻です。難民の受け入れ地域にも貧しい世帯が多くあり、大規模な難民の流入によって経済的な影響を受けています。
40,000人
以上
難民キャンプでの1平方キロあたりの
人口密度は4万人 ※1
5〜10%
児童婚をする難民世帯は
5〜10% ※2
13%
2%
難民キャンプで教育(非公式)を
受けられているのは、
15歳〜18歳の男子13%と女子2% ※3
若者グループによる薬物中毒に関するミニドラマ
ロヒンギャ難民キャンプ内で、女性や児童に対する暴力や、児童婚、人身売買などが深刻なことから、女性や子ども、若者たちのための多目的施設を運営。この多目的施設は難民だけでなく、難民を受け入れている地域住民にも開放しています。メンタルヘルスケアのワークショップ、医療機関への照会、カウンセリング、子どもたちの歌や図画工作のプログラムなどを実施しています。(協力:国際団体NGO「Terre des hommes」)
「講座で習ったことを
周りの人にも伝えています」
ミナラさん(16歳)
ウーマン・フレンドリー・スペース(女性にやさしい空間)では、ミシンや裁縫などの技術を初めて習うことができました。また、児童婚や暴力などについての講座に参加し、家族や隣人にも内容を伝えています。おかげで家族の口論が減りました。