2022年3月31日(2023年2月3日更新)

ロシアによるウクライナ軍事侵攻が始まってからもうすぐ1年。国境を越えた人は1600万人を突破し、ウクライナ国内では推定654万人以上が故郷を追われています。
AAR Japan[難民を助ける会]は、ウクライナ国内、隣国モルドバ、日本で難民・避難民のニーズに合わせた支援を行っています。

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1.ウクライナでの活動2.モルドバでの活動3.日本での活動


1.ウクライナでの活動

ウクライナの子どもたちに囲まれているAAR理事長の堀江

AARが支援するウクライナ西部テルノピリ州の修道院を訪問したAAR理事長の堀江良彰

  • 国内避難民支援~緊急物資を輸送

避難民が身を寄せるウクライナ西部の修道院へ、食料(小麦、缶詰類)や医薬品、衛生用品(石けん、おむつ、生理用品)、子ども用の衣料などを、ポーランドから輸送しています。一帯にはさらに数千人の避難民がおり、これらの支援物資は近隣でも配布しています。また、子どもたちがオンライン授業で使用するパソコンやプロジェクターを支援。修道院には診療室や地下シェルターも整備しました。

シスターユリアの顔写真

シスター・ユリア物資を受け取った修道院のシスター

「さまざまな物質が枯渇する中、新たに届いた支援物資に皆が喜んでいます。モノをもらっただけでなく、外の人々とつながっているという安堵感が、避難している人々の心を癒しています。日本の皆さんの温かいご支援に心から感謝いたします。」

  • 越冬支援~停電に備え発電機・ソーラーパネルを支援
暗がりでテーブルを囲む複数の人々

小さな灯を頼りにミーティングする障がい者団体のメンバー

ロシアによる発電所などインフラ施設への攻撃を受けて各地で停電が相次いでいます。厳しい冬場を迎えて暖房設備が使えない事態が発生しています。AARはこれまで支援してきた現地の障がい者団体・施設に発電機、ソーラーパネルを提供しています。

  • 障がい者支援~最も深刻な影響を受ける障がい者
AARが支援する障がいのある方々

知的障がい者の親の会「ジェレラ」の皆さん

人道危機においてもっとも深刻な影響を受けるのは、障がい者など普段から社会的な支援を必要としている方々です。AARはウクライナの障がい当事者団体と協働して、国内にとどまる障がい者への支援を行っています。避難所の整備やケアワーカーの派遣、現金給付など、一人ひとりのニーズにあった支援を提供しています。

  • 地雷・不発弾対策~地雷の除去を開始
金属探知機を使って、地雷除去をする除去員

金属探知機を使って、地雷除去をする除去員

ウクライナでは以前から地雷・不発弾による被害が多数報告されていました。さらに今回、軍事行動の一環としてロシア軍が道路沿いや農作地に地雷を埋設したことにより、多くの国民が危険にさらされています。AARは地雷除去を専門とする団体と協働して、地雷除去支援を開始しました。


2・モルドバでの活動

ウクライナ難民の家族に温かい食事を提供するAAR スタッフ

  • 緊急支援物資を配付~食料・衛生用品を届ける

首都のキシナウ市内及び近郊にある数カ所の避難所で、温かい食事や食材、衛生用品や日用品などを提供し、6万人以上の方々に支援を届けてきました。持病を抱えながら生活を送る方々のために、医薬品や血圧測定器、健康維持に欠かせないバランスの取れた食材などを届けています。

スベトラーナさん温かい食事を受け取った家族

「ウクライナから母親と子どもとともにモルドバに逃れてきました。2週間前からこの寮に滞在しています。美味しくて温かい食事を提供してもらって、本当に感謝しています。」

  • 心のケアを~不安を抱える子どもたち
子どもとAARスタッフが座って話している

コミュニティセンターで子どもたちに話を聞くAARキシナウ事務所の平出唯

戦禍から逃れてきた母親や子どもたちの心のケアを目的として、安心できる場所や遊び場を提供しています。難民とモルドバの子どもたちが交流できるコミュニティーセンターも支援しています。これまでに、施設での活動にのべ968人が参加しました。


3.日本での活動

  • 来日ウクライナ避難民支援
ウクライナ人女性から話を聞く日本人男性

来日したウクライナ難民から話を聞くAAR東京事務局の櫻井祐樹

ウクライナから2,000人以上の方が日本に避難しています。日本に逃れた難民・避難民の方々が、安定した収入を得られるようになるまでの間の資金不足を補い、当座の生活を支えるための緊急一時金を201人に支給しました。言葉や就労、教育など多様化する避難民のニーズに対応するために、サポートを続けています。姉妹団体である社会福祉法人さぽうと21と協働で実施しています。


長引く避難生活を支えていくには、継続的な支援が必要です。マンスリーサポーターとして、困難に直面している人々の今とこれからを支えてください。

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■最新活動レポート

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■活動地からの動画

  • 厳冬期の2023年1月に撮影した首都キーウおよび近郊の様子です
  • 緊急支援活動についてまとめています
  • 連携団体「汚れなき聖母マリアの修道女会」マザー・レティツィア院長から、日本の皆さんへのメッセージ

人々に寄り添う支援を日本から届ける

古川 千晶AAR事務局長

私たちAARが支援の現場で考えるのは、「避難している方々が自分の家族だったら」ということです。世界のどの国であろうと、被害を自分事としてとらえ、どんな支援が必要か、私たちに何ができるかをまず考えています。
支援を必要としているウクライナの方々の声に耳を傾け、きめ細やかな活動を迅速に行ってまいります。皆さまのご支援・ご協力を、何卒よろしくお願いいたします。

継続支援のお願い

深刻な人道危機は、すぐに解決することはできません。マンスリーサポーターとして、困難に直面している人々の目の前にある危機、そしてこれからの生活を支えてください。
ご支援の停止はいつでも可能です。

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■ご協力企業・団体の皆さま

ウクライナ緊急支援を開始以降、非常に多くの企業・団体の皆さまよりご支援をいただいております。一部をご紹介いたします。

ウクライナ緊急支援へ多くの企業・団体からのご協力に御礼申し上げます | AARブログ | AAR Japan[難民を助ける会]:日本生まれの国際NGO2022年2月24日からのロシア軍によるウクライナへの軍事侵攻により、国内外に避難されている方々への緊急支援に、多くの個人、企業、団体、学校の皆さまよりご寄付・ご協力をお寄せいただいております。ご協力に心...

デヴィ夫人からウクライナ人道支援に250万円ご寄付 | AARブログ | AAR Japan[難民を助ける会]:日本生まれの国際NGONPO法人アース エイド ソサエティ(代表=デヴィ・スカルノ夫人)主催のチャリティパーティーが9月29日、東京都内で開かれ、AAR Japan[難民を助ける会]に「ウクライナの人々のために役立ててほしい」と250万円...

株式会社リベルテが寄付つき花束の販売キャンペーン | AARブログ | AAR Japan[難民を助ける会]:日本生まれの国際NGOフラワーショップの運営やウェディングフラワーなどの各種サービスを手掛ける株式会社リベルテ(東京都品川区)は、ウクライナ支援のための寄付つき花束を販売する「LOVE & PEACE」キャンペーンを実施しています。


■メディア掲載

AARのウクライナ緊急支援に関して、多数のメディアで紹介されています。一部をご紹介いたします。

      • テレビ
        NHK(日曜討論/HNKニュース/おはよう日本)、日本テレビ(news zero/情報ライブ ミヤネ屋)、TBSテレビ(サンデーモーニング/新・情報7days/Nスタ)、フジテレビ(めざまし8)、テレビ朝日(AANニュース)など
      • 新聞
        日本経済新聞、読売新聞、産経新聞、朝日新聞、東京新聞、中日新聞など

長引く避難生活を支えていくには、継続的な支援が必要です。マンスリーサポーターとして、困難に直面している人々の今とこれからを支えてください。

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