記録的な大雨により、九州地方に続いて東北地方でも河川の氾濫、浸水など甚大な被害が発生しています。AAR Japan[難民を助ける会]は秋田県秋田市で物資配付などの緊急支援を開始しました。緊急支援チームの大原真一郎が現地から報告します。
7月15日以降、東北北部を中心に雨が降り続いています。記録的な大雨となった秋田県では住宅の浸水被害が広がっているほか、男鹿市や五城目町を中心に8,500戸近くで断水被害が生じています。
AARは7月19日より秋田市に入り、きょうされん秋田支部事務局長の澤田修明さんと合流し、被災した施設や利用者の状況を調査しました。きょうされんは、障がい者施設の連絡会であり、秋田支部には27団体が加盟しています。
澤田さんは、「50年秋田に住んでいるが、こんな被害は初めて。これまで水害が起きても被害がなかった地域にまで広がっています」と話します。加盟団体の中には、土砂崩れのため半孤立している施設や断水が続いている施設があり、また、利用者・職員の自宅計16棟が浸水被害を受けています。
AARは、まず澤田さんが代表を務める社会福祉法人一羊会を訪問し、支援要請のあった扇風機や高圧洗浄機、バケツ、モップなどの掃除用具を提供するとともに、被災された利用者と職員の自宅を訪れ、被害の状況を聞きました。
50代の利用者の自宅は50センチの床上浸水があり、室内には水没した家財道具が散乱していました。80代になるご両親が片づけにあたっていました。私たちの質問に、「大丈夫です」と答えるものの、厳しい暑さのなか、ご高齢のご夫婦二人での片づけは非常に厳しいと思われます。
また、利用者さんの家族から「車が水没し、買い物に行けず昨日から何も食べていません」との連絡も入りました。秋田市社会福祉協議会の事務局長は、「被災地域が広く、まだ被害の全容がわかっていない」と話します。今後、断水被害が甚大な五城目町の調査と支援に入ります。
AARは、大雨被害を受けた福岡県および秋田県での緊急支援を続けてまいります。被災した方々への支援にご協力をお願い申し上げます。
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