トルコ南東部で2023年2月に大地震が発生してから1年半余りが経ちました。被災地では復興が進む一方、二百数十万人がコンテナの仮設住宅などで不便な避難生活を余儀なくされています。AAR Japan[難民を助ける会]は発生直後に緊急支援を開始し、時間の経過によって変化する被災地のニーズに対応しながら支援を続けています。活動の様子を現地から報告します。
トルコ南東部の被災地では今夏、日中の気温が40~45度まで上昇する日が続いています。直射日光を浴びるコンテナの中はサウナのように暑くなり、その多くは扇風機やエアコンがありません。AARは2024年4月から7月にかけて、暑さ対策として日差しを和らげる日よけシートを合計1,420枚(5,680人分)配付しました。
また、被災者同士がそれぞれの思いや情報を共有し、支え合うコミュニティ形成の一助となるように、被災集落の共用スペースに木製椅子付きテーブルを48台設置しました。
避難生活は大人だけでなく、子どもたちの心にも大きな負担を強いています。震災前まで子どもたちの遊び場だった公園には避難所が開設され、集まってのびのびと遊ぶ場所が奪われてしまいました。そこで、AARは小学校11校に遊具を提供し、約7,000人の子どもたちが安心して遊べる場所を設けました。
今年1月に起きた能登半島地震の被災地と同様、地域の復興と生活再建には長い時間がかかります。AARは能登とトルコそれぞれの被災地で、緊急支援に留まらず、被災者に寄り添う中長期的な支援に取り組んでいます。引き続き、AARの被災地支援へのご協力をよろしくお願い申し上げます。
※この活動は皆さまからのご寄付に加え、ジャパン・プラットフォームの助成を受けて実施しています。