活動レポート Report

「来てくれてありがとう」ベトナム台風被災地に入りました

2024年9月17日

ベトナム北部を直撃した大型台風11号「ヤギ」は、この地域の国々に甚大な被害をもたらしています。9月7日の台風上陸以降、ベトナムではこれまでに273人が死亡し、約10万人が避難生活を送っています。AAR Japan[難民を助ける会]の緊急支援チーム3人は15日、被災地の村に入りました。AAR東京事務局の八木純二が現地から報告します。

小型ボートで孤立した集落に支援物資を運ぶボランティア=ベトナム北部チュオンミー県イェンティン村2024年9月15日

「首まで水に浸かって、とても怖かったです。こんなに強い台風は今までに経験したことがありません」。首都ハノイから南西に車で1時間、チュオンミー県イェンティン村で暮らす農家のチャンティン・トウェンさん(34歳)は話しました。同村では幸い死者は出ていませんが、多くの住民が被災しました。

洪水で孤立した村の被害状況を語るチャンティ・トゥエンさん。右はAAR職員の岡山典靖

イェンティン村は15日現在、水が引いておらず、一帯が完全に水没して村は孤立しています。行政職員やボランティアが小型ボートで何度も往復し、食料品などの支援物資を運んでいますが、飲料水や乳幼児のミルク、コメなどが不足しています。「田んぼや畑が水に浸かって収穫ができなくなりました。養殖池で飼っていた魚も逃げてしまいました。すべてゼロからやり直しです」とチャンティンさんは力なく語りました。

イェンティン村の低い場所にある平屋建ての家の多くは一階が浸水し、住めなくなっています。避難所は設けられておらず、住まいを失った人々は高台の知り合いの家などに身を寄せています。汚れた水で食器を洗うなど衛生状態は非常に悪く、感染症の発生も懸念されます。備蓄していたコメや野菜も乏しくなり、インスタント麺だけを何日も食べている家庭もあり、被災者の健康状態も心配です。

水没した建物の内部

一階部分が浸水したイェンティン村の民家

被災住民は口々に「日本から支援に来てくれて本当にありがとう」と声を掛けてくれます。現地では多くの被災者が支援を待っています。AARのベトナム台風被災者支援へのご協力をよろしくお願い申し上げます。

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八木 純二YAGI Junji東京事務局

国際協力NGOにて広報職員や海外駐在員として勤務後、2022年にAAR入職。広報コミュニケーション部職員として広報や渉外を担当

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