ミャンマー中部で3月28日に発生した地震では、同国第2の都市マンダレーとザガインを中心に死者1,700人超が確認されるなど被害が広がっています。被災地では最高気温40度近い猛暑の中、家を失った人々は屋外での避難を余儀なくされています。AAR Japan[難民を助ける会]の現地協力団体からの報告です。

地震で倒壊したマンダレーのビル。この建物では7人が犠牲になった=ミャンマー中部マンダレー地域で現地協力団体関係者撮影 2025年3月30日
「着の身着のまま何も持たずに逃げて来ました。テントもなく、地面にシートを敷いて寝るしかありません」。大きな被害が出たマンダレー市内の空き地で被災者のひとりが訴えました。現地は一年で最も暑い「暑季」に入っており、家を失った住民は厳しい日差しを避けて木陰で寄り添い、なすすべもなく支援を待っています。屋外で過ごしているため、蚊を媒介としたデング熱など感染症の蔓延も懸念されます。

家を失って屋外に避難した被災者。日差しを避けるテントも届いていない 現地協力団体関係者撮影
マンダレーの市街地では、重機を使って倒壊した建物で懸命の救助活動が行われていますが、農村部を含めて被害の全体像は把握できていません。同国では2021年以降、政治・社会の混乱が続いており、人道支援が難航する恐れもあります。
AARは協力団体と連携して、ブルーシート、蚊帳、衛生用品、調理しないで食べられるインスタント食品、飲料水、太陽光電源等を配付する準備を急いでいます。当会はヤンゴン事務所に加えて、東京から緊急支援チームを派遣して被災者のニーズを把握し、緊急支援を進めてまいります。
AARのミャンマー大地震緊急支援へのご協力をよろしくお願い申し上げます。