ミャンマー中部で3月28日に発生した地震は、これまでに2,000人超の死者が確認され、生存率が下がる72時間が過ぎて、犠牲者は数千人規模に上るとの情報もあります。AAR Japan[難民を助ける会]ヤンゴン事務所は現地協力団体と連携し、被災地で本格的な支援物資配付を開始します。現地から報告します。

被災地で配付する飲料水などを準備する現地協力団体職員=ミャンマー・ヤンゴンで2025年3月31日
大きな被害を受けたミャンマー中部マンダレーでは、商店や市場が壊滅して流通が止まっています。同国の最大都市ヤンゴンにあるAARの現地協力団体の担当者は、「マンダレー地域では支援物資を調達できないかもしれない。ヤンゴンからパン、魚の缶詰などの食料品、応急治療キット、マットや蚊帳といった物資を調達して、マンダレーまで(直線距離で)約570キロをトラックで輸送する準備を急いでいます」と話します。

ミャンマー中部ザガイン地域で倒壊した尼僧院=2025年3月31日、協力団体ボランティア撮影
マンダレーに隣接するザガインも甚大な被害を受けています。被災した現地協力団体の女性ボランティアスタッフの自宅周辺では、多くの建物や外壁が崩れ落ちたといいます。このスタッフは、「近くの尼僧院では40人が暮らしていますが、支援物資が全く届いていません。20キロ先の市場まで行かなければ水もコメも買えません」と話し、尼僧院への支援を訴えました。
被災地では道路や橋が損壊して流通が止まり、食料品の価格が高騰しているほか、その先の山岳地帯へのアクセスはさらに困難です。今回の地震による被害の全貌把握にはまだ時間がかかります。
AARヤンゴン事務所は現地協力団体とともに支援物資の配付を急ぐとともに、日本から緊急支援チームを派遣します。AARのミャンマー大地震緊急支援へのご協力をよろしくお願い申し上げます。