活動レポート Report

難民当事者の想いを共有:高校生向け探究型ワークショップ

2026年8月12日

AAR Japan[難民を助ける会]は、高校生向け探究型ワークショップ「難民問題を知る 考える 行動する」を8月3日と6日の2回、東京事務所(東京都品川区)で開催しました。難民当事者から直接体験談を聞いた参加者は「今日からの生き方が変わるような出来事だった」「実際の声を聞くことができ、とても有意義だった」など、それぞれの意見や感想を交換し、学びを深めました。

講義をするAAR職員と話を聞く参加者

AAR職員の講義を聞くワークショップの参加者=AAR東京事務所で2026年8月6日

今回のワークショップには、首都圏のほか静岡、新潟、福岡などから国外にルーツを持つ方も含め、計46人が参加しました。午前中の「知る」の部では、まず「難民条約」や「難民と移民の違い」などについて学び、続いて2021年に来日したアフガニスタン難民であるAAR職員と、1970年代にベトナム難民として来日した森スワンAAR理事の体験談を聞きました。

アフガニスタン人職員は「私は自分の国を離れたいと思ったことはただの一度もなく、AARのカブール事務所の職員として、アフガニスタンの人々のために働いていることを誇りに思っていました。タリバンが私を探しまわっていたので、命を守るため、やむなく日本に来ました。家族と別れるのは本当に本当に辛かった」と日本語で体験を語りました。

また森理事は「来日したのは13歳の時。まったく日本語が分からず、3学年下のクラスに編入されてとても孤独でした。一人でもいいから、『一緒に遊ぼう』と言ってくれる人が現れることを祈っていました」と当時を振り返り、「皆さんは難民についてよく知り、自分にできることを見つけてほしい」と訴えました。

5人ほどのグループになってAAR職員と話す参加者

今野聖巳・元ケニア駐在員(中央・緑の服)を囲み、議論する参加者=8月3日

「考える」の部では、今野聖巳・元ケニア駐在員がケニアのカロベイエ難民居住区の人々の日常生活やその問題点などを写真やビデオを交えて紹介。その後、参加者がグループに分かれ、難民の家族として今後の生き方を議論するロール・プレー「私が難民になったら」に取り組み、難民の生活上の課題とその解決策を議論しました。

難民支援のポスターをみながら議論する参加者

「高校生である自分たちができること」について、様々なアイディアを出し合う参加者=8月3日

最後の「行動する」の部では、グループごとに、高校生にもできる難民支援について考え「難民支援のための寄付付きの自動販売機を学校に導入してもらう」「難民に関する紙芝居を作って児童館や図書館で読み聞かせる」「難民の方と一緒にアート作品を作って発表する」などの企画を考えました。

「難民と移民の違いを説明できる」が大幅増!

参加者からは「難民当事者の話を聞いていると、思わず涙が出そうになってこらえるのが難しかった」「これまで難民は遠い存在だと思っていたが、初めて自分事として考えられた」などの感想が寄せられました。イベントの前と終了後に実施したアンケートでは、「難民と移民の違いを他の人に説明できるか」という問いで、「よく説明できる」が事前の0人から終了後には16人になるなど理解が進みました。また「難民支援のため、自分にもできることがあると思うか」という質問では「すごくそう思う」が10人から27人になるなどの大きな変化がありました。

AARでは「難民」「国際協力」「障がい者支援」などのテーマに応じて、職員による講演・出前授業(対面・オンライン)も行っています。どうぞお気軽にご相談ください。

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