2022年2月24日、私たちは世界が変わる瞬間を目撃しました。あれから1年、ロシアのウクライナ軍事侵攻による未曽有の人道危機は収束の兆しが見えず、両軍それぞれ10万人超とも推計される死傷者に加え、子どもを含めて8,000人以上のウクライナ市民が犠牲になっています。住む場所を失って周辺国に逃れた難民は約800万人、国内避難民は約600万人に上り、日本にも2,300人余りが滞在しています。
AAR Japan[難民を助ける会]は発生直後、隣国ポーランドとモルドバに職員を派遣して緊急支援を開始し、5月にモルドバの首都キシナウに現地事務所を開設しました。これまでにウクライナに残る国内避難民や障がい者団体への支援、英国のNGOと連携した地雷対策に加え、モルドバや日本に逃れた難民・避難民への支援に取り組んでいます。
私たちはウクライナ国内で、「日本の人たちから応援してもらえるとは思っていなかった」「AARが届けてくれた発電機を見て思わず泣いた」と涙を流して語る人々に会いました。21世紀の歴史に刻まれる人道危機の渦中にあって、AARの支援は「大海の一滴」に過ぎないかもしれませんが、その一滴を大勢のウクライナの人々が待っています。
この1年間、多くの個人や企業・団体の皆さまから、温かいメッセージとともにAAR Japanのウクライナ人道支援にご寄付を賜りましたことに、心より感謝いたします。私たちは皆さまの思いを確かな支援の形にして現地に届けています。引き続き、ご支援・ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。