AAR Japan[難民を助ける会]は「世界難民の日」の6月20日、難民問題を扱ったカナダ映画『ru(ルー)』上映会と交流会を株式会社ランドマーク(東京都目黒区)で開催し、定員いっぱいの40人の皆さんにご参加いただきました。

この作品は2023年公開のカナダ映画(シャルル=オリヴィエ・ミショー 監督)で、ボートピープルとしてカナダ・ケベック州に渡り、新たな生活を始めたベトナム人の少女ティンとその家族の物語です。そのストーリーはインドシナ難民支援を目的に1979年に設立された当会の原点とも重なります。上映後の交流会では、難民・国内避難民が増え続ける世界の現状と映画に描かれた当時の様子を比較しながら、難民について参加者の皆さんと語り合いました。
参加者からは「国外に出たベトナム人も祖国に戻れる状況になりましたが、例えばシリアはこれからですね。時間がかかりますね」「海外の難民も能登の地震も、大事なのは関心を持ち続けること。今回の映画を観て改めて思いました」といったコメントをお寄せいただきました。
参加者の皆さんに上映後に行ったアンケートで印象的だったのは、「『ru』に邦題をつけてください」という設問に対して、「空の色」「カナダの空の色」「空の色のように」「空の色と生きて」など、「空」という言葉を含んだ回答を複数いただいたことです。作品の中で空のシーンが何度も出てくるのが皆さんの心に残ったようです。

今回のイベントは、カナダ大使館(東京都港区)の後援、ケベック州政府在日事務所(同)および株式会社ランドマーク(伊藤洋文代表取締役)の協力で開催されました。ご協力いただいた関係各位およびご参加の皆さまに心より御礼申し上げます。