スーダン Sudan

スーダンは北東アフリカに位置します。
1956年にイギリス・エジプトから独立する際、北部と南部で内戦が勃発し、
2011年の南スーダン独立まで約半世紀にわたって紛争が続きました。
内戦や経済制裁が続いていた中、2023年に武力衝突が勃発し、人々の生活に深刻な影響が生じています。

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スーダンの基本情報

面積 188万平方キロメートル(日本の約5倍)
人口 4,281万人(2019年/世界銀行)
首都 ハルツーム
人種・民族 主としてアラブ人、ヌビア人、ヌバ人、フール人、ベジャ人等(200以上が混在)
言語 アラビア語(公用語)、英語も通用、その他部族語など多数
宗教 イスラム教、キリスト教、伝統宗教
スーダンの地図

※出典:外務省ホームページ

取り組む課題 Issues

2023年から続くスーダン国内での激しい戦闘によって、人口の約半分が食料不足に直面するなど、深刻な人道危機が続いています。多くの人々が国内外への避難を余儀なくされており、2024年末時点では世界でもっとも多くの難民・国内避難民を生み出している国となっています。また、「顧みられない熱帯病」のひとつであるマイセトーマが流行する一方で、知識不足などから、医学的根拠のない処置をしたり適切な治療が遅れたりする例もあります。

※顧みられない熱帯病(neglected tropical diseases:NTDs):熱帯地域を中心に蔓延する感染症で、これまで主要な疾患とは考えられず、十分な対策がとられてこなかった疾患群。患者の大多数が貧困層で、採算の合わない治療薬などの研究開発は積極的に行われていない。

  • 1,080万人以上

    230万人以上が国外に逃れ、
    1,080万人以上が国内避難民となっている ※2

  • 9,000
    以上

    9,000人を超えるマイセトーマ感染者が報告 ※1

参照
※1 https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/mycetoma
※2 https://crisisresponse.iom.int/response/sudan-crisis-response-plan-2024-2025
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活動 Activity

スーダン国内
避難民支援

2人の子どもが大きな袋を嬉しそうに一緒に持っている

受け取った食料を運ぶ国内避難民の子どもたち

2023年に発生した国軍と準軍事組織との軍事衝突により、多くの国内避難民が発生しています。AARは食料配付や医療サポート、心理的応急処置や必要な情報の提供などの活動を行っています。

顧みられない感染症
マイセトーマと闘う

杖を持ち椅子に座っている右足が義足の男性とその隣にしゃがんでいる女性の写真

マイセトーマに罹り、足を切断した男性。自分で作った義足で生活している

現地のマイセトーマ研究所や提携団体と協力して対策活動を行っています。発症しても早期に受診・治療すれば、四肢の切断に至らずに済むこともある病気ですが、重症化してから受診する人が少なくありません。この病気について住民に啓発を行う団体や機関もほとんどないのが実情です。AARは感染者が多い州を中心に、正しい知識や早期受診の重要性を広めるための啓発活動を進めるとともに、患者への義肢装具提供に向けた調整を行っています。

動画で見る

2:10

「避難所で聞こえる平和の歌」

内戦により避難生活を余儀なくされている人々の現状と声をまとめました。

これまでの主な活動

  • 2016年~2019年

    地雷被害者への支援

    給水設備から水が噴き出ている。それを囲む人たち

    地雷の被害に遭った人に義足を提供。また、障がいがあっても生計を立てていけるように、雑貨店など小規模ビジネスのための支援を実施。

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  • 2016年~2019年

    水・衛生環境改善事業

    義足で料理をする笑顔の女性

    20年にわたる東部紛争の影響などによって、復興・開発が著しく遅れたカッサラ州で井戸、水タンク、送水パイプ、給水所などの給水設備を整備。

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  • 2006年〜2019年

    地雷回避教育を実施

    左足が義足の女性。その義足をチェックする男性の様子

    多くの地雷や不発弾が残る地域で、住民が事故に遭わないように被害を防ぐための情報を提供。

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声・ストーリー Voice & Story

スーダンからの声

  • アミラさんと車いすに乗っている女の子

    「大きな支えとなりました」

    アミラさん(43歳)

    戦闘が激化して、銃声や爆撃音が頻繁に聞こえるようになり、避難せざるを得ませんでした。避難所での暮らしはひどいもので、飢えを耐え忍ぶしかない日々でした。今回の食料配付は私たち一家にとって大きな支えとなりました。AARが届けてくれた食料は、向こう2カ月一家が食べるのに困らない量です。

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  • 義足で料理をする笑顔の女性

    「家族の役に立てるようになって嬉しい」

    ゼイナブさん(31歳)

    マイセトーマが重症化し、右足の切断手術を受けました。手術後は外出が難しくなり、家の中で1日過ごすような毎日でした。けれど、義足を受け取って、今では水汲みや買い物に出かけられるようになりました。家族の役に立てるようになったことが何よりも嬉しいです。

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