活動レポート Report

「史上最悪のエボラ流行」への感染予防支援@コンゴ民主共和国

2026年9月17日

アフリカ中部のコンゴ民主共和国では、2026年5月以降、東部と北部の6州でエボラ出血熱の流行が続いています。8月25日時点の感染者数は5,713人に達し、半数近い2,744人が亡くなるなど、同国史上最悪の感染拡大となっています。AAR Japan[難民を助ける会]は北キヴ州ゴマ市で、現地協力団体を通じて流行を防ぐ支援を実施しています。

水が入ったタンクの蛇口をひねる女の子

感染予防のため手を洗う女の子=北キヴ州ゴマ市で2026年7月

感染防止の鍵は手洗い、予防知識

コンゴ民主共和国の保健当局によると、今回の流行は記録上もっとも急速に拡大しています。猛威をふるっているのは、エボラウイルスの中でも稀な「ブンディブギョ株」というもので、承認されたワクチンや治療法がないことが発見の遅れや感染拡大につながっています。また、国内の紛争や医療体制の逼迫により、効果的な対策を打ち出しづらい状況も続いています。

政府統計によると、6月初旬には約20%だった感染確認後に死亡した人の割合(致死率)が、8月には48%まで上昇しました。WHO(世界保健機関)は、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を発出しました。

エボラウイルスは、野生動物や感染者の血液・体液に接触し、ウイルスが付着した手で目や鼻、口などの粘膜に触れることで体内に侵入します。一方で、ウイルス自体は石けんやアルコールに弱いため、小まめな手洗いや予防知識の啓発が感染防止の鍵となります。

4人の子どもたちが手を洗う列を作っている

手洗い場に並ぶ子どもたち=ゴマ市で2026年7月

手洗い場の設置と衛生啓発を実施

AARは現地協力団体「Coeur Sans Frontières(CSF)」を通じ、ゴマ市内3カ所のコミュニティ・スペースに消毒液と石けんを備えた簡易手洗い場を設置しました。また、体調の変化を早期に把握するための非接触式体温計を提供しました。

同団体が職業訓練などで支援している子どもや青少年約2,000人を対象に、手洗いの徹底や野生動物との接触の危険性などを伝える啓発活動を行いました。協力団体の担当者は、「手洗いや感染予防の知識が定着して感染リスクが下がりました。AARなど海外からの支援が希望につながっています」と話しています。

現地の様子は、こちらの動画でもご覧いただけます。


※この活動は、皆さまからのご寄付に加え、一般社団法人アフリカ協会様のご支援を受けて実施しています。


2026/9/29(火)にオンライン報告会「コンゴ民主共和国東部におけるエボラ危機への対応」を開催します。

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