熊本地震の被災地では、ベトナムやインドネシア、フィリピンなど、さまざまな国の出身者が暮らしていますが、言葉の壁などから必要な支援が届きにくい状況が続いています。AAR Japan[難民を助ける会]は八代市と氷川町で、地域に住む外国人に支援物資や情報を届けるとともに、今後の支援拡大に向けて外国人コミュニティとの関係づくりにも取り組んでいます。

物資配付場ののぼり(左)とフィリピン製のサバの缶詰(右)=氷川町の「BAR.BASE」で8月13日
ひらがなののぼりを目印に
氷川町のバー「BAR.BASE」の敷地をお借りして8月8日に開設した物資配付場では、「ものをくばるところ」とひらがなで大きく記したのぼりを掲げ、日本語に不慣れな外国人にも配付場所だと分かるようアピールしています。日本の保存食に加えて、イスラム教徒の方も安心して受け取れるハラル認証食品や、東南アジアの缶詰やレトルト食品などもそろえ、衛生用品とあわせて無料で受け取ることができます。
のぼりを見て訪れたインドネシア人のグループは、ドライカレーやチリソースなどを受け取り、笑顔を見せてくれました。八代市のベトナム料理店「PHO VIET」にも、支援物資を置かせていただき、訪れた外国人が自由に持ち帰られるようにしています。ベトナム出身の女性は、「みんなで助け合いながら厳しい生活を送っています。そんな中で支援していただき、ありがとうございます」と話していました。

ベトナム人コミュニティの女性に支援物資の飲料水を手渡すAAR櫻井 佑樹=八代市で8月15日
外国人コミュニティとのつながりを構築
被災地で暮らす外国人のコミュニティへも積極的にアプローチしています。当初は、外国人コミュニティがどこにあり、どのような人たちが暮らしているのかを把握するのも困難でしたが、2カ所の物資配付拠点で出会った方々を通じて、地域の農業団体で働くベトナム人コミュニティなどとのつながりが生まれています。AARは、熊本県外国人サポートセンターなどと連携して、紹介を受けた外国人被災者やコミュニティに水や食料などの支援物資を届けるとともに、必要な支援や困りごとについての情報を集めています。
つながりが広がるにつれ、寄せられる声も具体的になっています。温泉などの公共入浴施設を利用することに抵抗のある外国人の方から寄せられた、個別に入浴できるシャワー施設を設けてほしい、といった要望もそのひとつです。
AARは今後、外国人被災者への支援を、中長期的な生活再建へとつなげていく方針です。外国人住民を含むすべての被災者に支援が行き渡るよう、活動を続けてまいります。AARの熊本地震緊急支援に、ご協力くださいますよう、お願い申し上げます。



